自分から変化して生き残るか?それとも・・・変化を恐れ衰退するか・?
前回のブログで寿司職人さん・・・
昭和(~1989年)から平成(1990~年)の話しの一端を掲載しましたが・・・
今回は、建築業の左官職人さんのお話を少し・・・
90年代以降、工場で大量生産され現場に運搬して取り付ける。貼りつける
・・・といった様々な建材で一般住宅もビル建築も行われ様になりました。
外壁パネルや内装クロスなどが代表格です!
工法の変化により左官の漆喰やジュラク、壁や床のモルタル仕上げは『効率が悪い!』と
されて左官職人は激減していきました。
そんな左官業者の救世主と言われる会社が東京・千駄木にあります左官業の某社です。
その社長さん(40歳代前半)の話が業界紙などに掲載されていましたので・・・
・・・今回は、少し私の所見など書いてみたいと思います。
自分自身が職人として育ち会社の経営者として現在があるわけですから・・・
非常に参考になる内容でした。
10年以上前から将来家業(左官業)を継ぐにあたり・・・一番のマイナスの要素・・・
最大の問題は、担い手の確保・育成だったようです。
父の時代は、同年代の職人さんも多く・・・問題なし!
問題はその60歳代、50代の職人さんがいなくなった後・・・最盛期の1/10・・・
正に自分の世代(40歳代)以下が如何に、会社を存続させるか、発展させられるのか・・・
・・・春に5人程入社してバラバラと辞め、半年後には一人も残っていない!
これが当たり前のように毎年繰り返す・・・何とも言えない絶望感・・・
「まず、これまで見習いが現場でやる仕事は、材料の運搬、片づけ、掃除・・・
黙々と材料を捏ねるか・・・先輩職人さんが塗っている職人さんを後ろからジーと見るだけ。
1~2年で鏝を持つと・・・生意気だと先輩に怒られ、昼休みに隠れて練習したり・・・
ようやく鏝を握らせてもらえるようになっても、職人により教え方がバラバラ・・・
前の現場で教えてもらった事を、次の現場でやると『勝手なことするな!!!』と
怒鳴られ・・・もう何をやったらいいのか解らなくなって次の日から来なくなる・・・」
典型的なパターン・・・そして先輩職人は・・・「最近の若い奴は!!! 」と、
本人が悪いと意に介さない・・・
これを現場で何度も見てきて「教える側に問題あり・・・」と考え、
業界の慣例に正面から立ち向かう事としたとの事。
新人にいきなり鏝を握らすなど・・・当然のごとく中堅以上の職人を中心に猛烈な反発・・・
しかし、新社長はこの猛烈な逆風の中でも・・・
現代の若者に合わせ、名人といわれる職人さんを撮影しモデリング取り入れ、
新しい人材育成プログラムを構築し、4年で一人前の左官職人を合言葉に・・・
自ら変化し会社の生き残りを図った・・・との談。
結果、左官業界では55歳から60歳の平均年齢が普通のところ・・・
この会社の平均年齢は34歳・・・従来の考え方でいけば、まだ「駆け出しの職人」・・・
でしょうか?
しかし、この事により会社の将来の展望、展開、
会社も社員も明るいビジネスプランが考えられる様になったわけです。
留まる事は簡単です。周りの変化に合わせて自らが変化するのは難しい事です。
左官の国家検定も積極的に受検させ、受検料は会社負担、合格後は報奨金を支給し・・・
プロ意識を植え付け、社員職人のモチベーションを上げる事を続けていったそうです・・・
結局、周りの左官業の会社は、職人不足で業務縮小、廃業・・・
これからも生き残る会社は・・・大きい会社でなく!強い会社でなく!有名な会社でなく!
業界の常識や固定観念を廃して・・・変化できる会社!たと思うのですが・・・
弊社との共通と共感を感じる記事でした・・・
本日はここまで・・・
寿司職人が一人前になるのに『 飯炊き三年握り八年 』
尺八が立派に吹けるようになるのに『首振り三年ころ八年』
いずれも・・・修行が必要です。これくらい難しのですよ!という事を表わす言葉です。
これに習い左官の職人世界で言えば、『材料練り(運び)三年、塗り八年』でしょうか??
先日、TV番組マツコ会議で
一流の寿司職人を育てる『飲食人大学』という専門学校が紹介されました。
※学生アルバイトやパートさん、ロボットが握るスーパーの惣菜寿司や宅配すし・・・回転寿司ではありません。
本当の長い時間をかけて修行する職人さんに勝るとも劣らない職人を養成するのが目的です。
簡単に内容を説明すると、3カ月で寿司職人になれる!!というもの・・・
そして卒業生の店がミシュランで掲載された!との事でした。
実際は寿司職人の養成だけではない・・・
寿司マスター専科(3か月) 焼き鳥・鳥料理マスター専科(2カ月)
パティシエマスター専科 ブーランジェマスター専科・・・もあります。
単に調理・・・ただ作り方を学ぶのではなく、
店舗の立ち上げ、融資、経営の仕方・・・商売するまで面倒を見てくれる学校です。
一人前の寿司職人になって暖簾分けしてもらい開業したけど、経営はずぶの素人・・・
十年修行して、やっと開店したけど店は半年で閉店、
『今は回転すしチェーンに勤めています』という話もあります・・・経営、お金は大切です!
伝統的な寿司職人が、皿洗い、飯炊き、包丁も持たせてもらえない・・・その数か月で
そんな短期間で???実際は素人が握る寿司じゃないの?と考えてしまいそうです・・・
・・・しかし、たった開業11カ月でミシュランガイドに掲載されました。
皆様も時間があれば大阪の『 鮨 千陽 』に行ってみてください。
回転寿司や宅配寿司、惣菜寿司で・・・お寿司も40年前とは大きく変化しました。
特別な日に・・・でなく庶民が日常に手軽に食べるものとなりました。
そう・・・顧客ニーズの変化、消費意識に革命が起こったわけです・・・
一部・・・銀座の高級寿司屋と同じ・・・とまではいかないまでも(笑)
ちゃんと職人さんが握る寿司を堪能できるわけです・・・
今、超高齢化と担い手不足の中・・・『 顧客ニーズの変化 』に対して対応が遅れた、
個人経営のお寿司屋さんは20年で5割以上減少、職人さんは60歳以上が55.8%、
50歳以上を見ても78.9%!・・・正に絶滅危惧種となりました。
どの業界・・・特に日本で職人と名のつく技能士の養成が大きく変化しています。
自ら変化できる会社(者)のみが生き残れるのです・・・
※下記は、左官職人さんの約10年前のデータです。下の年齢を左に10年横移動してみてください。
左官職人も55歳以上が80%・・・育成方法、考え方に変化が求められています。
長くなりましたので今週はこの辺りで・・・
続きは、建設業・・・これを踏まえて左官の育成の話しでも・・・
謹賀新年
明けましておめでとうございます
平成30年(2018年)1月4日・・・濱﨑組も仕事初めです。
本支店をTV会議でつないで・・・まずは、専門工事部門・・・現場への出陣です!!!
現場への出発にあたり、幹部と現場代理人(工事長、工事係長、工事主任)が集合、
社長よりご挨拶をいただき・・・
さあ! 出発です!
今年も安全を最優先に取り組み、数々の難工事に向かって挑戦します。
次に、各部の幹部が集まり・・・安全祈願です!
現場の安全と・・・社員の健康を最優先に・・・
積極的な事業姿勢、革新的な社員教育と能力開発力で、
更なる現場力の向上に努め、社会に貢献します。
そして、事務管理部門が始動・・・
現場で働く社員が活躍できるように!
・・・より安全に! より品質良く! より働き易く!
あくまでも・・・どこまでも・・・現場が主役!
縁の下の力持ちに徹して、しっかり現場で働く社員を下支え出来る管理部門を目指します。
今年も濱﨑組は・・・
社員一丸となって 『 成長する力強い会社 』 になれるように・・・
全力で事業に取り組んでまいります。
併せて・・・事務屋オジサンのつぶやき『 ハマサキ便り 』も・・・
今年一年よろしくお願い申し上げます。
2018.01.05 |
お知らせ,
ハマサキ便り